Ai Miyata

愛ちゃんの言いたい放題

にわかコラム!!

 

最新号(1999.12.01)

 
#002# ポエティックコラム#1
 
おひさしぶりです。今回は新作の詞から幾つか紹介します。

#### endless ####
今もし、「最近どう?」って聞かれたら、「別に」とか、
「ふつう」としか答えられない。
 
特にいい事も悪い事もないから。
私だって一応、25年間生きてきたのだから、
何もないって事が、いかに幸せかってことは分かってる。
人間、不幸なときにしか、幸せなんて、実感できないんだから。
でも、私も含めて、最近喜びとか、悲しみとかっていう感情が、
目にみえて消えていってるような気がする。
 
例えば、ずっと欲しかった服を買ったとする。
うれしいと思うのは帰って袋を開ける瞬間からせいぜい2、3度着るまでで、
それ以降は古びたものにみえてしまう。それってとても贅沢で、
いけないことかもしれないけれどきっと高級か、安物かは別として、
ほとんどの人に有る事だと思う。
でも、それを繰り返すうちに、欲しいっていうその欲望事体が、
ばかばかしく思えてきて、いつしか欲望も、手に入れた喜びも、
濃い霧の向こうにしか見えない感情と化してしまう。
 
たとえば、誰かに対して、不満があるとする。
一言思っている事を、言えばいいのだけれど、
その後の気まずさを考えて黙っているうちに、
この人もいいところあるじゃないと思えてきたり。
そんなふうに、好きになったり、嫌いになったりを繰り返していくうちに、
この人が、いい人であろうが、悪い人であろうが、
どちらでもいいように思えてくる。好きでも、嫌いでもなくなる。
そんなふうに経験を繰り返すことによって、
私は喜びも、悲しみも、怒りも、好き嫌いも、何もかもがまんべんなく
平らな感情となって、何ともつかないどんよりと重苦しい心だけが、
胸の中にしまい込まれている。
 
山があれば谷があり、
谷を過ぎるとまた山があるってことを知ったから。
そして、そうやって感情を消してゆくことが、大人になることだと
どこかで思っていたから。
 
だけど最近、そんな毎日に疲れてきた。
そして、考えた。 大人になるっていうのは、
神様になることとは違うってこと。
全てを見つめるのではなく、見えるものにも目をふさげる
っていうことが、もう一つ大人になる条件なのではないかと。
幸せの向こうに悲しみが待ってると知っていても、
その幸せの瞬間、心から笑っていられるような。
 
そんな人になってみたい。

#### クラス替え ####
長く同じ場所にいると
何かが少しずつ縺れはじめて
何とかしようとがんばっているうちに
身動きがとれなくなってしまって
もう全て捨てて
逃げ出したくなってしまう
ことがある。
 
## 今度のクラス替えがあったら ##
## 友達との関係を、 ##
## 自分自身の性格を、一掃しよう。 ##
 
と、いつも思ってた
小学校の時の私と
何も変わってない。

#### 頑張り屋さん ####
けっこう簡単に
頑張れる時もあれば
ちょっとした事が
頑張れない時もある
 
別に私は、頑張り屋さんじゃないし
別に私は,ダメな人間じゃない
 
人間を言葉で説明するのは
とても無理な事。

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宮田愛 Nov. 1999
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