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業界初!技術系コラム
題してBBDの「いまさら聞けない技術講座」

2001.05.10
気がつきゃぁ連休も終わっちまったし(休んでない...)、
若葉薫る5月号だぜ...(いつの間に月刊になったんだ?)、
このコラ ムももう...17回目!(記念号...何故か)。
 
なんかせちがらい世の中、日本は変わるのかい?
でも始めちゃうゼ...「今更聞けない技術の話」だぁぁぁ!
 
先月はQ&Aシリーズで、(掲載が遅かったみたい...って、
これと一緒に掲載だ...どういうこっちゃ?)
久々に技術系のお話(マジメにやれ〜)ができて満足しています。
もしかしたら技術系のお話する気がないのか、なんていう声もありまして
早速今回もコンピューター技術系から一歩離れたお話で...(もうダメか)
 
まずは言い訳...
ホームページの更新で明け暮れ、他にもマスタリングの技術講習
アナログソースのデジタル化、その合間にライブ・プロモーション
新しいシンガーさんの面接など、意外に忙しくなってきました。
新しいホームページの方は是非見に行って下さい。
ほぼ全編Flashで飾られていて、少しはインタラクティブに
なったでしょう?!動画を作るのは根気のいる仕事で、
Flashの使い方も、ビデオの編集もここ数カ月で勉強しました。
これからもたくさん音源や動画をお見せしようと思ってますので宜しくね...
 
さてここの所、仕事で面白かったのはアナログのテープからCDを起こす
作業で、今後は一般的にもお仕事募集しようかと思っています。
テープというのは一般的に「磁気記録メディア」と言う呼ばれ方で、
現在も進歩しつつある「光学式記録メディア」に比べると構造も
機構も方式も全部、「分かりやすいけど、安定性に欠ける」と
いうこともあり、光学式・ないしは光磁気方式等に集約されつつありますが、
まだまだ磁気メディアもたくさん出回っていますよね。
 
★アナログとデジタルについては今後じっくりお話をして行きたいと思い
ますが、ここでいうアナログのテープって、ご存知の通りでカセットテープ
のことです。他にもオープンリールのテープもアナログですね。
 
ビデオは勿論磁気テープですし、減りましたがカセットテープも、
フロッピーディスク・コンピューターに使っているハードディスク
実は磁気メディア。いえいえまだまだ、DATテープDVテープ
各種のクレジットカード等全部磁気メディアのおかげで使えるのですから。
MO「光磁気ディスク」っていうのが正式名称ですよ。
 
仕事の方は古いカセットテープから録音を起こす事で、
まず聞いてみると現在のデジタル技術では忘れてしまったような数々
のノイズに悩まされます。
 
これをデジタル的に取り除こうと思ったのですが、
ソース(:音源)によりけりで、なかなか苦労します。
 
例えば音楽のソースならば、電源ノイズヒスノイズ(一般的に
テープノイズと言われる「シャーッ」っていうあれ)・さらには
環境ノイズ(録音したときの周囲の環境で出る音、例えば子供が
はしゃいだ音とか...)等と取り除きたいノイズは剰りにも
種類が多く、結構たいへん。
 
まずは電源ノイズ
★関東では50Hz、関西では60Hzっていう交流電源(コンセントある
でしょお宅にも...)の”+”と”−”が一秒間に切り替わる回数です。
これは意外と同じ周波数で出る場合が多く、イコライザー
(音を周波数帯に分けて特定の部分のボリュームを上げたり下げたりする)
である程度はうまく取り除けます。
 
で、問題はヒスノイズっていう奴。これに関しては場合によって、
広帯域(広い周波数帯)に渡るので、簡単には取れない事があります。
デジタルの世界では特定の周波数帯域で起きる、
ヒスノイズクラックノイズ(ピキッっていう突発的な雑音)等を
取り除くために開発されたソフ トがあって、これを使うといきなり
ノイズが取れたりする印象がありますが、市販されているものは
あまりアテにならないと言うのが現実で(別にヒドイ目にあった訳
では無いけど、あまり好きじゃ無かったのもあるかな )、今回
仕事しているものは最終段階の調整以外全部アナログで処理しました。
 
これは勉強になりますね。
 
例えばソースが音楽の場合、ヒスノイズを取るために設定したフィルタ
をかけてマスタリングすると、ヒスノイズと共に重要な部分が消えちゃう。
 
例えばボーカルだったり、時にはギターだったり、交響楽の時はストリングス
の重厚な響きが台無しになったり、得てして消したい主要な帯域
消したくない主要な帯域がケンカしてしまいます。
 
だからこの辺のフィルタリングは、録音されているテープ個体でも違うし、
音楽の種類(ジャンルかな...)でも違うし、聞く人の好みでも違うので
非常に難しいところです。同じ音楽を聞いていてもある人は「高音がウルサイ」
と感じているのに、同じ場所で聞いている別の人は「高音が足りない」と
思っていたりして。音楽には、そんな差が常に付きまとってくるものです。
 
ところが、例えば曲が始まるまで「サーッ」っていうノイズが気になって
しょうがなかったのに、始まった瞬間に気にならなくなった事
ってありませんか?大丈夫ですよ...これは科学的にも証明されていて
「マスキング」と呼ばれる現象で解明できます。
 
ノイズが低いレベルでも再生されている所へ似たような周波数帯、
あるいは一部が同じ周波数帯の声が入ってきたとすると、
人間の耳にはボリュームの大きい方しか聞こえなくなるのです。
 
これがまあ私がやっている仕事の「秘密その1」のヒントって感じですかねえ。
 
さらに音楽の場合、大抵音楽を聞く人の多くは日頃聞き慣れた環境
があるはずで、例えば自宅のステレオだったり、朝通勤の時に聞いている
ウォークマン(みんなもうMDらしいけど...)だったり、
仕事しているときのパソコンのスピーカーだったり、
移動中の車の中だったり...
 
例えば車でも、運転席と助手席では音が違うし、
後部座席でも違うでしょう。通勤電車でも朝と夜では違ったり、
自宅でステレオ聞いているときでも朝と夜とか夏と冬とか、
きっと時間が違えば「環境」も幾分違うでしょ。
 
CDの場合、かけた瞬間に「この音何?ひどいノイズ...
聞いてられないや!」とか思っても、聞き続けて行く内に、
だんだん耳が慣れて行き、いつしか気にならなくなっている事
ってありませんか?
 
この辺が「秘密その2」のヒントですかねえ。
 
音にも科学で解明できない不可解な部分が残っているとすれば、
それはたぶん聞いている人間の個体差だったり、
聴感上起きる様々な感覚が各人共通ではない事でしょう。
 
これが数値的に解明されてしまうと、スーパー音楽プロデューサー
を作り出す事も非常に簡単になるし、それこそ「音で洗脳」みたいに
悪い方向に使う輩も出てくるでしょう。
 
逆に言えばこれが音楽をやっている人間の
楽しみであり特権でもあるのです。
 
今の音楽ってけっこうみんなが同じ事を感じる為に、
大きな努力をしている気がしますが、
個性を尊重する事も大切ではないのかな?
 
個性って子供達の世界ではときどき「いじめ」の対象になったりする
くらいで微妙なテーマですが、新しいもの・新しい音楽を作るため
にはかなり重要な事なのかもしれません。
 
君達がいじめている友達は、
ひょっとしたら将来スーパースターかもしれないよ...
 
それじゃ。 BBD
ビデオ見てね!動画・音源新ページ公開中
 
2001.05.10 (雨かなと、窓を開ければ、ヒスノイズ...)
 
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