My Favourite Album

このコーナーは僕の好きな音楽、おすすめなアルバムを紹介してゆくコラムです。

2001年1月


「Key of Life」
今回からタイトルをマイフェイヴァリットアルバムと変えて、
がんがん飛ばすぞオ 〜。
 
さて今回御紹介というか、熱弁を振るわせて頂くアルバム
はスティーヴィー・ワンダーの「KEY OF LIFE」だあ〜。
 
僕がこのアルバムを買ったのは、中学3年生の春でした。
とにかくお小遣いで買う月一枚のアルバムだけが、ぼくの心のオアシス
(毎週買う少年ジャンプと親の目を盗んで買った週間プレイボーイも
かなりハッピーな気分を味あわせてくれたが)で...買ったら最後、
気に入るまで、100回でも200回でも聞くという頃でした。
 
そのころ僕がレコードを買ってたのは、家から歩いて10分の
ところにある電気店で、そこにいるおばさん(っても今考えると
年は40弱ぐらいか)とてもけだるい喋り方をしてて、しかもタバコ
吸ってた。そのおねえさん(改めさせて頂きました)の殺し文句!
「東京じゃ今これがはやってんのよ」これに毎回ナビゲートされる
福冨少年14才。おねえさんは「アメリカのグラミー賞で、これが賞を
総なめ したのよ。」そして僕は「ほんまに!」グラミー賞とアカデミー賞の
違いもわかんないけど、とりあえずもう買うぞと。
 
しかし...値段をみると、¥3800!まずい、¥3000 しかない。
ちなみにこのKEY OF LIFEはLP2枚+EP1枚という内容で、
普通のLPの値段よ りちょっと高かったのだ。
僕は一旦家に戻り、母親に交渉する事、1時間。
そして、¥4000を握りしめ、駆け足で電器店に舞い戻り、
そしてそのレコードを抱えて、駆け足で家に戻ったのであった。
 
息も切らせながら、レコードを取り出しターンテーブルにのせ、
早速1曲目 のLOVE'S IN NEED OF LOVE TODAY!
な〜んだか全然ポップスじゃない。しかも7:05と長い。ひつこい。
 
まあ1曲ぐらい気にいらないのもあるわいとつぶやきながら、
2曲目のHAVE A TALK WITH GOD...全然ぴんとこない。
まずい!これは!そして、3曲目、4曲目 なんだあ〜。
4曲目なんて歌はいってねえぞお〜。
 
おい俺の¥4000どうすんだよお〜。
とレコード買ってわずか30分後には相当プルーになってました。
そのころなんといってもビートルズが大好きで、ビートルズなんて
ほとんどの曲3分切ってますぜ、旦那。
 
しかも覚えやすいし。で、話は戻って5曲目のSIR DUKEと
6曲目のI WISH で多少救われた気分になったものの、
全体的にあまりに自分の好みと違っていたため、1枚目を
聞き終わった時点で、沈思黙考。こりゃあなんとかせんと。
と次の日なんとかしてお 金を掻き集め(¥1000ですが)、
ふたたび電器店へ。おねえさんいわく「最高だったでしょ。
スティービーって天才よね。」昔から天才と言う言葉に弱い僕は「ええ。」
「ちなみに今日は昨日買い忘れたイーグルスの、ホテル・カリフォルニア
買いにきました。」と。とぼとぼと家路についたのでした。
やはりくやしいんで、後日2枚目とEPを聞いたところ、2枚目の
ISN'T SHE LOVELYにピ ン!
しばらくはこればっか聞いてました。しかし、気がついたら、
とにかく愛聴盤になってしまって。人間ってわかんないもんですね。
 
外見だけで、人間決めちゃいけな いって、中村雅俊が青春ドラマで
言ってたけど、ほんとだなあとつくづく思ったもん です。
ぼくにブラックミュージックの素晴らしさを教えてくれたのが、
このアルバムでした。 3分間のポップマジックはもちろん捨てがたい
のですが、歌うということで、喜びや 悲しみを表現すること。
感情の赴くままに、メロディーを紡いでゆく。これにやられ ました。
 
初めてスティーヴィーのライヴを観に行った際、照明が落ちた瞬間、
起立してました。 感動しました。震えてました。
 
今の僕の音楽に対する考え方とか、具体的にも曲の作り方とか、
スティーヴィーに非常に影響を受けております。
 
いやあ〜まだ聞いた事がない方!幸せです。
これから体 験できるなんて。是非一度聞いてみて下さい。
 
ではまた。

ご意見ご感想をお待ちしております。
ホームページで取り上げたいと思います。
福冨英明へメール
2001.1.29
 
戻る