題してBBDの「いまさら聞けない技術講座」
特別編「ロンドン紀行」
2002.01.30
其の12.黄昏のケンブリッジ
Still in Cambridge 編
☆ こんどは国民性などのご紹介! ☆
今度は少し英国人の習慣について考えてみました。
といっても、長いこと見ているわけではないのでエラそうなことはいえませんが
まあ、ちょっとやってみましょう。
遊んで欲しいとモーガン君・自主的に”お手”してます
英国といえば、元々は幾つかの国の集合体で、ご存知の通りイングランド・スコットランド・
アイルランド・ウェールズという4つの国が集まってUK、つまりユナイテッドキングダムを
形成しているわけです。今回来たのはイングランドで、つまり日本などでイギリスといっている
のはこの部分”いんぐらんど”が次第に”えんげるす”...”えげれず”...”イギリス”と
なったそうな(本当か?)、だから正確にはUKとイギリスは違うものを指すというのが正しい
ようで...しかし、自分達はそんなことかまわず使ってますね。
子供がフットボール(サッカーの方)してました。
で、国の集合体とはいえそれぞれの国の独立心が異様に強い...
例えばラグビー・サッカーなどは決してUKというチームが出来ず、イングランド・
スコットランド・アイルランド・ウェールズに分かれて国際大会を戦います。
サッカーなどは、その4つともある意味強豪なので、一緒に予選とかに出れば楽勝なん
じゃない?なんて思っているあなた...それは決してありえないこと...
それぞれが意地とプライドで、競い合っているから、全く無理な話だそうです。
モーガン君、僕のひざにあごを乗せ”撫でて”と催促
そして、イングランドは非常にその自尊心が強く、なまじっかな態度で人々
と接すると、あまり快く思われない場合も多い様です。
自分も色々なところへ行って、仕事も遊びもこなしてきました。
東南アジアなどでは商売もまたコンピューターの指導員もやったりして、ある意味
慣れ親しんだ気もしていますが、相手はどう思っていたのかあまり考えず過ごして来た
気がします。今となっては戻れませんが...
そういうことを今回はひしひしと感じました。
日本では街を悠々と闊歩している自分達も、知らぬ土地にくれば一回の異邦人
で、奇異の目で見られたり、時には疎まれたりしてしまいます。
丘には国道が走っている近所のフィールド
もっと手っ取り早く言えば、自分達なんか英国に来るとなんでもないんだな〜と...
ずいぶん自分が小さく、世界が大きく見えるものです。
少し忙しさにかまけて、自分のサイズを見失っていたようです。
前にここ、英国やヨーロッパを回ったときも、まずコミュニケーションが上手く
出来なかったこと、そしてやはり世界は広いということを思い知らされた気が
していましたが、今回は「忘れていた」事に気づいた感じです。
ここでは差し込んで来る日光にも、威厳を感じます
コミュニケーションはその後、叔母の助けもありなんとかビジネス用の英語を
マスターしてその後はしきりに英語圏の友人を作り、なんとか日常不自由のないほど
には出来るようになりました。これは、「とにかく喋ってみる事」が一番重要で
間違っていても意思が通じることを確認できれば、次第に楽しくなってきます。
実際日本人は本やメディアから情報を集めすぎて、頭でっかちになりすぎ、
話すことの実践や楽しさを失って、語学を学問だと思いがちですが、何のために
言葉を覚えるのか、幼い時に立ち返って考えてみれば、はっきり判るはずです。
今回は世界観をいろいろ自分の中で消化してみました...
元々ここにやってきた理由というのが少し訳ありなのも含めて、来てしばらくは
目が回るほどあわただしく、そして充実していましたが、いざ田舎の生活に自分の
リズムを合わせてみると意外にも自分の小ささが目立つような気がしました。
英国って差別とかに対しては敏感で、なおかつかなり残酷...差別大国って誰かが
言ってたけど、それに近いことがたくさん起こっている。特に差別されたわけではありません
が、親しい人たち以外は何かを聞くまでは決して教えてくれません。しかし、同じ人種でこの
コミティーに上手く溶け込んでいる自分の親戚などもいるわけだから、本当にそうなのか難しい
ところ。プライドがそうさせるのか、どうかは判りませんが、なんとなく黙って小さくなっていると
とことん自分が卑小に見えてくるんだから、ふしぎなものです。
思い切って叔母にそういう疑問をぶつけてみると、「この国の人たちは即物的な
価値観(欲望とか欲求)だけで生きているのではなく、関係で生きている。人間と
人間の関係を図るためには、相手とコミュニケーションを図ることが一番大切で
”尋ねる事”が非常に重要。たとえ自分が知っていることでも相手に聞くことで
新しい関係が生まれたり、相手の考えを探ったり、時にはそれが関係を深めたり
する、そういう国なんだから、知りたいことは聞きなさい...」そう答えてくれました。
空は世界中つながっているけどね
それが今回の渡航のすべての意味だったのかもしれないなと、今は自分に
言い聞かせています。
果たしてこれが今後自分にどう作用してくるのかわかりませんが、今までは少し
そういうこととは違う次元で行動していた気がします。やはり、変に知識を詰め込んで
自分なりにやって来られたことに慢心していたのかもしれません。
少し、帰ったら何かが変わると良いな...そう思っています。
BBD
2001.01.30 (後僅か・帰ればきっと・何かある...)
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